楽しみにしていた一足が随分早くやってきました。
F.lli.Giacometti FG337.
Jodhpur Boots
3月に同ブランドのローファーを購入し、ラッピングを待っているとき、棚に置かれた一足のブーツのあまりの美しさに目を奪われ、、、リアクションバイト(笑)
早速予約して帰ったブーツです。
F.lli.Giacomettiのジョッパーブーツは2011年に惜しまれつつ倒産したイタリアナンバーワンとまで言われたシューメイカー『TANINO CRISCI』のラストをモディファイしつつ継承しているモデルとのこと。同社から何人かの職人がF.LLI Giacomettiに移籍したとか?
素材もTANINO CRISCIでよく採用されたフランスの名門タンナー、デュプイ社の最高級カーフである『シャトーブリアン』を使用しています。最高級ヒレ肉の希少部位に例えたネーミングなんて、ウィットに富んでますね(笑)
ジョッパーブーツは19世紀末に乗馬用に作られたブーツ。その特徴とも言えるレザーストラップは本来乗馬時に足首をしっかりホールドする事でフィット性を高め、脱げにくく、異物の侵入を防ぐ役割を担っていました。
今ではこの機能はより機能的なサイドゴアブーツに取って代わられましたが、印象的なデザインはファッションとして残り、ブランド毎にそれぞれの意匠を凝らすポイントとなっています。
ジャコメッティは左右の踝下から伸びたストラップが正面で『X』状にクロス。ともするとやりすぎ感が出てしまうデザインですが、全体のフォルム、ストラップの太さや厚み、バックルの質感と相まって見事にバランスし、少しモードな雰囲気を生み出すアクセントになっているように感じます。
さらにこのブーツの魅力はなんと言ってもクリッピングの美しさ。まるでヘップバーンの鼻筋のような。日本で言ったら北川景子?
クリッピングは一枚の革からシャフトを立体的に仕上げるには欠かせない工程ですが、まるで元々その形だったかというほどの美しいカーブを描いています。タニノクリスチーの木型が本当に使われているのか、知る由もありませんが、そう思わせるだけの気品。画像見てるだけで背中がゾワゾワします(笑)
これが、エイジングで横のシワが入ると、何とも言えない表情を生み出すんですよねー。
こちらは購入したリファーレのスタッフさんの3年もの。男性的とも女性的とも言える美しさ。私の語彙ではこれが限界。。。
インソールと、履き口の仕立て。
ハンドソーンウェルテッド製法で内部まで素晴らしい仕上がり。さらにコバ1mm✕1mm幅のダブルステッチは見事としか表現のしようがありません。
ヒドゥンチャネルでキレイなソールなのですが、今回はビブラムのハーフラバーを付けて貰いました。
いやぁ、早く履きたいですが、秋まではビール片手に愛でて楽しみます🙂