F.LLI.GIACOMETTI

4ヶ月ぶりの投稿になってしまいました(汗)

今回は秋冬に向けて加わった、2つの白い箱を紹介します。

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丁寧な作り込みや、その技術力とは対象的な無機質なこのボックス。初めは驚きましたが、今はその潔さが気持ちいい(笑)

 

一足目は昨年購入したジョッパーブーツの素材違い。

F.LLI Giacometti FG337 VELVINA T. MOROf:id:REDMIKE866:20220721143609j:image

素材名のVELVINAを色々調べましたが、ヒットなし。どうやらベルベットという単語に女性名詞化する【-ina】を付 けた造語のようです。

もしかすると1足目のジョッパーブーツに使われているデュプイ社の高級カーフ【CHATEAUBRIAND】と同様にタンナーが付けた素材名の可能性もありますね。まさにベルベットのような手触りのスエードです。

イタリアのタンナーの素材との情報があったので、さらに調べるとイタリア国内にOPERA社というスエード素材に特化したタンナーがありました 。もしかしたらここのレザーなんでしょうか?想像が膨らみます(笑)

シャトーブリアンの黒を購入した際は、サイズ38と39で悩みましたが、素材が柔らかいこともあってこちらは38がジャスト。まさに足に吸い付くようなフィッティング。個人差もあるかも知れませんが、このブランドの靴はほとんど『慣らし』が要らないのもポイントです。そしてこのブーツの最大の特徴と言ってもいい美しいクリッピングラインは、光沢の
あるカーフほど目立たないとは言え、本当に見とれてしまう造詣です。シャトーブリアンの黒のバックルはニッケルカラーでしたが、こちらは上品なブラスカラー

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この辺のセンスも申し分なし。

私はローファーからでしたが、もし初めてのジャコメッティをお考えなら、間違いなくこのジョッパーブーツがお勧めです。

 

2足目はジャコメッティを一躍有名にした『マルモラーダ』

Marmolada FG105 NERO-FUCSIA

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使用頻度の少ない中古をかなり手頃な価格で入手しました 。2005年にスタートしたこのラインは北イタリア最高峰の山の名を冠しています。

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ドレスシューズのような細身のシルエット、薄いコバにノルベジェーゼ製法の組み合わせ、さらにマウンテンブーツには想像できないジャコメッティがCOLORATO(コロラート)と呼んでいるパ ティーヌ仕上げの組み合わせが、その名にふさわしい唯一無二の存在感を生み出していると思います 。f:id:REDMIKE866:20220722214845j:image

アウトソール、インソールの状態から確かにあまり履いて無さそうでしたが、かなり放置されていたようで、革はすっかり乾燥し、その独特な光沢感は失われていました 。踵にはビブラムソールのスリ跡もあり、ある意味マウンテンブーツらしい扱われ方をしていたのかも知れません(笑)

デリケートクリームでしっかり潤してから乳化性クリームでの手入れ、入念なブラッシングと2日に分けてフルメンテナンスを行いました。着用には問題ないレベルまで改善しましたが、その魅力を最大に引き出すために、さらにプロの手でハイシャイン仕上げをしてもらうか検討中です。

 

普段アメカジスタイルが中心の自分ですが、全て同じテイストや背景でまとめてしまうと、ともするとコスプレ的にもなってしまいます。(それも嫌いじゃないんですが!)

オーバーオールにエンジニアブーツを合わせたい時、101-Jにウェスタン(やローパー)ブーツを合わせたい時、足元をジャコメッティのジョッパーブーツに置き換えるだけで一気に現代的なファッションになると思います。

ジョッパーブーツ自体、もともと乗馬用にルーツがあるものですから、アメカジに相性が良いのも納得ですが、コインローファーや今回加わったマルモラーダも間違いなくアメカジに相性の良いアイテムです。

 

30度オーバーの日が続き、なかなかブーツの出番は来なそうですが、今から秋が楽しみで仕方ないです。

しかしこの調子だと、白い箱はこれからまだ増えて行きそう。 。。